毎年夏になると、クーラーを使用したとしても、
タイマーで電源が切れると目が覚めてしまい、
再びタイマーをオンにしても、クーラーが切れると目が覚める。
朝まで何度もそれの繰り返しという方も多いと思います。
室内の温度も重要ですが、もしかしたら
背中の湿度上昇が原因で眠れないのかもしれません。
睡眠中にかく汗の量は、普通、一晩にコップ一杯程度です。
しかし、夏は気温が高いため、発汗量が増えます。
汗は敷布団に接する背中の湿度を高くします。
相対湿度は80~90%にも達することがあります。
こうした背中の不快な蒸れを取り除こうと、
シーツの冷たい部分を求めてゴロンゴロンと、寝返りを繰り返します。
体が静止している時間が短すぎると、満足度の高い睡眠は得られません。
眠りが深い状態に達するには、大きな寝返りがない状態が20~30分以上続きます。
体が静止している時間が短すぎると、深く眠ることはできません。
しかし、真夏は深く眠る前に寝返りが起きてしまいます。
その状態を繰り返すと、結局朝まで熟睡ができなくなります。
浅い眠りが増えるので、スッキリと朝を迎えることができなくなるのです。
夏の快眠の秘訣は、背中の湿度上昇を抑えること。
つまり、蒸れをなくすことです。
敷布団やシーツなどを工夫して、背中をさわやかな状態にしましょう。
すると不要な寝返りが減少します。
素材は熱伝導に優れ、吸湿放湿性に優れた「麻」がオススメです。
また、布団を干す時は夕方まで干しっぱなしにしないこと。
太陽に長く当てていると布団に熱がこもってしまいます。
夏は正午すぎまでで短時間に乾燥させましょう。
理想的な寝床とは
「寝具は保湿性が一番大切」と言います。
掛け布団と敷布団の間、つまり「寝床内」の状態と快眠とは密接に関連しているのです。
眠っている間は体温調節の機能が低下するため、
寝床内を睡眠に適した温度に保つ必要があります。
寝床内が暑すぎると寝床内の温度が皮膚の表面温度を超えます。
そうすると、体温が下がりにくくなってしまいます。
皮膚表面から体温が少しずつ逃げ、しかも寒さを感じない32~34度くらいが、
背中と敷布団の接着面で快適な状態です。
湿度はどうでしょうか。
蒸れると暑苦しくて、途中で何度も目が覚めてしまいます。
睡眠中に体から放出された水分は、布団を通して室内と床方向へ移動します。
だから布団には、吸湿性と放湿性が重要なのです。
湿度は、45~55%ぐらいが快適とされています。
日本のように四季があり、湿度、温度が季節によって大きく変わる国は
1年中 、同じ寝具で寝ることはできません。
その季節によって最適で、なおかつ自分に合う寝具を見つけることが快適な睡眠へと繋がるのです。