夏は熱中症になる危険性が高まるものですが、
その中でも特に、熱中症になりやすい環境というものがあります。
基本は、気温・湿度が高いとき。
気温が31℃以上の時は熱中症に気をつけましょう。
日中の日差しが強い場所では、気温が体温を超えるほど高くなることもあります。
また、たとえ日陰であっても、風通しが悪く、湿度の高い場所では、
なかなか汗が気化しないため、体温が下がりにくいため要注意です。
発汗による体温調節は
汗が気化(蒸発)することで、体温を下げる働きをしているのです。
急に暑くなった時
熱中症は、真夏だけでなく、急に気温や湿度が高くなる6月下旬から危険度が増します。
梅雨の間に急に晴れて、グッと気温が上がるときや、
梅雨が明けて蒸し暑くなるようなときは注意が必要です。
4月の気温20℃は心理的にも暑いと感じますが、
8月の20℃はむしろ涼しいと感じるように、人には暑さに対する対抗力があります。
暑い日が続く7~9月は人は暑さに対してある程度高い抵抗力を持ちますが、
暑さが本格化する前の4~6月などは抵抗力がまだ未完成です。
そのため、1番暑い8月が一番熱中症にかかる人が多いと考える人が多いですが、
実際は、7月下旬の梅雨明けに熱中症にかかる人が一番多いのです。
熱中症になりやすい時間帯
同様に、1日の間に一番熱中症にかかる危険性の高い時間帯というのもあります。
これはやはり12~14時頃が一番気温も高く、熱中症の危険も高いと考えるかもしれませんが、
実はその「思い込み」があるため、12~14時頃というのは意外と熱中症で運ばれる人は少ないのです。
ではいつが危険かというと、午前中です。
朝の涼しい間に運動やすべきことを済まそうとしたり、
朝ごはんを抜いたりする人が熱中症にかかりやすいのです。
屋内だから安心というわけではない
かつては、熱中症といえば屋外でのスポーツや労働時に起きるものでしたが、
近年は、屋内でのオフィスワークや家事をしていても、熱中症を発症することが増えてきました。
熱中症の約3割は住宅内で発症しているのが現実です。
オフィスで座っているだけでも、パソコンなど熱を出す機械が多いと、室温は上がっていきます。
節電でエアコンの設定温度が高めに設定されている場合、
パソコン類の近くや日の当たりやすい窓際は、さらに温度が上がってしまいます。
気温が下げられない場合でも、ドライ機能で湿度を下げるよう工夫しましょう。
一般の住宅では、直射日光の差し込むリビングや、
蒸し暑いバスルームやキッチン、狭いトイレなどが熱中症の発生しやすい場所といえます。