熱中症の症状

夏に気温が高くなると、体温は上昇しやすくなり、身体に熱が溜まります。

すると、汗をかく働きが活発になって、体温を下げようとします。

 

ところが、体温よりも気温が高くなったり、

運動や労働、家事などの作業によって体温が上がっている状態では、

汗をかいても体温が下がりにくくなり、発汗量だけが増え続けてしまいます。

 

やがて汗の成分である血液中の水分が急激に低下し、身体は脱水症状を起こし、

また、汗の塩分(ナトリウム)量も減少し、体液のバランスが崩れることで、

熱中症の症状が現れます。

 

また熱中症は、軽い症状から重い症状へと症状が進行する場合もあり、

きわめて短時間に重症となることもあります。

 

医学的には、熱中症を3つの病態に分類しています。

①熱けいれん②熱疲労③熱射病

 

暑さで立ちくらみや頭痛がしたら、それは命にも関わる「熱射病」の一歩手前だと考えてください。

 

 

Ⅰ度:軽症熱けいれん

【原因】
炎天下の運動で、多量に発汗したときに、水だけを補給した場合に起こります。

 

発汗時には水分と共に塩分などの電解質も一緒に排泄されますが、

特に多量に発汗したときは、塩分の再吸収がうまく働かず、

血液の塩分濃度に近い高濃度の汗を分泌します。

 

このような状態で真水だけを飲むと、血液の塩分濃度が薄まってしまうため、

これ以上薄まらないようにと、水が飲めなくなってしまいます。(自発的脱水現象)

その結果、筋肉の収縮に必要な塩分が不足し、けいれんが起こるのです。

 

【症状】
痛みを伴う筋肉の痙攣、めまい、寒気、吐き気、腹痛、軽い意識低下など

多量発汗、嘔気、喉の渇きの症状があり、体温は高めです。

 

また、変な汗がダラダラダラダラ・・・と出続ける特長もあります。

※通常の汗はテンテンと吹き出る感じ

 

腹部、下肢、上肢などの痛みを伴った局部的なけいれんが特徴で、

この段階では全身的なけいれんは見られません。

 

 

Ⅱ度:中等症熱疲労

【原因】
炎天下における長時間の運動時、多量に発汗することなどによる、

体重費2%以上の脱水および、塩分などの電解質の損失により起こります。

 

体内の水分が減少することで血液循環がわるくなることや、

循環血液量の減少で血圧が低下することなどが原因となって起こります。

 

【症状】
めまい、立ちくらみ、脱力感、動悸、口の渇き、吐き気などの症状がいくつか見られます。

同時に血圧低下、顔面蒼白、多量の発汗などのショック症状も見られます。

 

また、頭に血液が回らなくなり、ガンガンする頭痛が起きます。

このとき高体温を示しますが40℃以下です。

 

 

Ⅲ度:重症熱射病

【原因】
中等症の段階を経て、そのまま放置したり、

不適切な処置を行ったりしたことによる至る重篤な状況です。
【症状】

中等症の症状と同時に、めまい、ショック症状、意識障害が起こります。

おかしな発言や行動などの意識障害や過呼吸などが見られるケースもあります。

 

体温は40℃以上になっており、細胞や臓器の機能障害が起こる危険性があります。

人間の内臓の温度は42℃を超えると、体を構成するタンパク質が変質してしまい、

内臓の働きに異常が生じて、ついには脳にも異常が生じてしまいます。

 

熱射病のもう一つの特徴は、高体温にも関わらず、汗をかきません

体内血液の凝固、脳・灰・肝臓・腎臓などの全身の臓器障害を生じる多臓器不全となり、

命に関わる危険性が高まります。

 

熱中症にならないためにも、脱水による体重の減少が決して2%を超えないようにしなければなりません。

また少しでも言動がおかしかったら、熱射病を疑いましょう。

 

意識があっても、嘔吐などで水分補給ができない場合は、

病院で点滴を受けることが必要になります。

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