次女が中学生の頃です。
梅雨も明け暑くなってきていたその日次女は気分が悪いと学校を休んで、部屋で寝ていました。
3時間ほどたっても起きてこないので、様子を見に行くと唇が乾いていて、
ぼんやりと目は開けるのですが、呼びかけに答えません。
部屋は閉め切られて蒸し蒸しとしているのに、次女は布団まで着ていたのです。
これは熱中症になっていると思い、手当を始めました。
まず掛け布団を外し、部屋を開け放って空気を入れ換えます。
冷凍庫からチューブに入ったジュースを凍らせた物を折り、半分砕きました。
それを鉢に入れスプーンで次女の口に持って行くとなめ取ったので、少しづつ食べさせました。
食べ終わって、「起きれる?」と聞くとうなずいたので、体を起こし、座らせました。
寝たままでは敷き布団にこもった熱が逃げ無いからです。
今度は、もう半分を輪切りにして持ってくると自分で食べ始めました。
その後、スポーツドリンクを飲ませると、「トイレに行く。」と立ち上がり
少しふらついてはいましたが行くことが出来ました。
その後、水分と塩分を取らせたりしたので、しばらくすると元気になりました。
ジュースを凍らせた物を使ったのは、その前にも軽い脱水を起こしたことが有り、
そのときは氷を少し砕いたのですが、口に入れにくく、のどに詰まりそうになったからです。
それでチューブに入ったジュースを凍らせておきました。
これならのどに詰まることもありませんし、子供でもお年寄りでも使えます。
かき氷でも代用できます。
もう一回は、米寿を迎えた父の家に様子を見に行ったときのことです。
玄関の鍵を開けて家に入ってみると、セコムが在宅モードになっているのに、父の気配がありません。
居間のTVも付いていないし、どこに居るのかと探すと、台所から外に出る段差に座り込んでいたのです。
聞くと「納骨堂にお参りに行ったのだが、買い物に行こうとしたが気分が悪くなってタクシーで帰ってきた。」
と言うのです。
26度まで外気温が上がっているというのに、冬物のジャンパーまで着ていて暑すぎて、
熱中症になっていることが解りました。
帽子と、上着を脱がせ、冷凍庫にアイスがあったことを思いだし、アイスを食べさせました。
食べている間に私は家中の窓を二階まで開け空気の入れ換えをしました。
アイスを食べると動けるようになったので、着替えさせ、お茶を水でぬるめた物を飲ませて、横にならせました。
下着が冬の保温下着だったのにはびっくりしました。
少し昼寝をすると気分が良くなったようで、少し食欲は落ちましたが昼ご飯も食べれました。
その後も、「今日は暑いよ!」と言っても、「そうか?そんなには感じないがな?」と言うことがあり、
歳を取ると、暑さを感じなくなるので、家でも熱中症に注意しなくてはならないことを実感しました。