米軍の横田基地の一般公開日に、自転車で出かけた時のことです。
横田基地は最寄り駅から徒歩でも行けます。
しかし、地図を見ると自宅からだと意外に遠回り。
自転車で行くルートを計測すると、片道14キロぐらいで近い。
交通費をかけて遠回りするよりは...ということで、自転車で行きました。
時期は8月。
一番暑い時期です。
しかし、以前もこのぐらいの時期に同じぐらいの距離を走って何ともなかったので、
今回も大丈夫と思ってました。
とはいえ、もうちょっとでメタボな体型。
さらに三十路を越えて、体力もガタ落ち。
なので、ユルく走ります。
20分走って、10分休む。
休む時はなるべく日陰で、必ず水分補給をしました。
水分もたっぷり2リットル持参。
このうち1リットルはすぐに飲めるように常温の状態。
もう1リットルは後で飲むので、凍らせた状態。
夏場は水で半分に薄めたスポーツドリンクを持ち歩いてました。
半分に薄めるのは、そのままだと糖分が多すぎるからです。
行きは順調に走り切って、横田基地に到着。
午前中でまださほど暑くなかったので、比較的余裕もありました。
しかし、これはまだ序の口なのでした。
入場用ゲートから滑走路の方まで歩きます。
大体、20分は歩いたと思います。
20分なら近いはずなのですが、この時は遠くなりました。
滑走路に近いところは、基本的に打ちっぱなしのコンクリートやアスファルトの平地がずっと続いています。
途中、格納庫などの建物や芝生もありますが、割合としては微々たるものです。
8月の強烈な日差しがこのコンクリートに反射して、暑さが増幅されます。
自転車を14キロこいで来た身でこの状況を20分歩くのは、しんどいです。
滑走路に着いてもまだ歩きます。
滑走路沿いに色々な飛行機が展示してあるので、それを見て行くのです。
しかし、滑走路は全長3キロぐらいあるので、3キロ歩く訳です。
また照り返しの暑さの中を20分...
でも、せっかくここまで来たんだし、頑張って歩きました。
滑走路の一番端まで歩き切ったら、さすがに疲れたので休憩。
しかし、日陰になっているところはどこも人で満杯。
仕方なく炎天下で熱くなっているコンクリートの上に腰を下ろします。
この辺りから頭がぼんやりする感じが始まっていたのですが、まだそれが熱中症とは気づかず、
疲れただけと思ってました。
無知って怖いですね。
暑くて、汗が後から後からジャンジャン出てきます。
もう飲んだ水が汗になっていく感じです。
とにかく水だけは飲んでおかなきゃとは思っていたのですが、ここで手持ちの水がなくなってしまいました。
しかも水が買えるところが手近にありません。
元来た道をまた20分歩かないと、売店がない...
「東京都に砂漠があったんだ!」
とかアホな考えでも浮かべないとテンションが下がってどうにもなりません。
会場の放送で、現在の気温は38度だから、熱中症にご注意ください、などと言っています。
そんなこと言うぐらいなら、もう少しこまめに飲み物の売り場を設置してくれれば良いのに、
と一人ツッコミを入れつつ、元の道を戻っていきます。
水なしで3キロの道程は思ったよりも、ハード。
まさに行きは良い良い帰りは怖い、です。
この時点になると、頭痛が始まってきてます。
ここでやっと熱中症と自覚しました。
ようやく売店で水を買って、運良く日陰も見つかったので、そこで再び休憩。
全身が内側から熱くて、沸騰したヤカンみたいな状態。
幸い、風が結構吹いてたので、身体の熱さも少し緩和され、ほっと一息。
水は一気に飲むと危ない感じがしたので、チビチビ飲みました。
そんな感じでダラダラと30分ぐらい休んで、どうにか持ち直したのでした。
しかし、まだ帰りも自転車で走らなくてはなりません。
頭痛は取れたけど、まだ頭のぼんやり感は残っています。
自転車を置いていく訳にはいかないし、頑張って帰るしかありません。
もうなりふり構っていられないので、頭から水をかぶってそのまま走っていきます。
気化熱で涼しくなって、熱中症の症状が和らぎました。
それでも8月の午後の日差しは、疲労+熱中症の身には堪えます。
行きと同様に20分ごとに休憩を取っても、疲労が消えなくなっていきます。
さらに、この時走った国道沿いは日陰が少なく、体力が削られました。
あまり考えもせず、単純に近いルートを取ったのは失敗でした。
道程の半分を越えた辺りで、頭痛がぶり返すわ、吐き気がしてくるわで、もうフラフラ...
それでも、どうにか持ちこたえて帰宅。
シャワーして汗を流したら、そのまま布団にバタンキュー。
途中で倒れなくてホントによかった。
しかし、翌朝も頭が熱い感じが取れなくて、一日冷やしてました。
身体のだるさも2・3日は残ってました。
熱中症って軽く思ってましたけど、この時は真面目に命の危険を感じました。
暑さを甘くみてはいけません。