あれは高校三年生の夏の出来事です。
私の通っていた学校の野球部が甲子園の地方大会に出場することになったのです。
当時野球部に仲の良い友達がおり、1回戦、2回戦と遊び半分で応援に行くと、
まさかの2回戦勝利。
弱小チームにしては数年ぶりの快挙で、一歩ずつ夢の舞台に近づいているようで
応援している私もどんどんその気になっていました。
次に行われた3回戦、もちろん私も応援団と共に地方の野球グラウンドへ観戦に行きました。
初夏の晴れた日で外はカンカン照り、
帽子もかぶらず持っていたのはタオルと500ミリのお茶1本で午後一番の試合の応援に臨みました。
我らが野球部は接戦の結果、健闘空しく対戦校に1対0で敗れてしまいました。
元気いっぱいで応援していた私たちもがっくりと肩を落として家路についたのです。
身体の異変に気が付いたのは家に帰ってからでした。
あまりにも熱いので冷えたお茶を飲もうと立ち上がった瞬間、
めまいのようなくらっとした感覚に襲われ思わずそばにあったタンスに捕まりました。
めまいのような症状はしばらく治らず、止まっているのに頭がくらくら揺れているような感覚で
だんだん気分が悪くなってきました。
家族に症状を話すと、熱中症かもしれないと言われ、すぐに横になるように言われました。
すぐにスポーツドリンクを飲んで水分と塩分を補給し、
首、おでこ、味の付け根に保冷剤を当てて横になりました。
私の場合はおそらく軽い症状だったようで、しばらく寝ているとめまいもなくなって元の状態に戻りました。
これが私の高校最後の夏の苦い思い出です。
それからはまず熱中症にならないように予防をしてから出かけるようになりました。
その方法は、まずは長時間炎天下にいる場合には必ず帽子をかぶり、
保冷剤を包んだタオルを首に巻くこと。
そして水やはり水分と塩分の補給、たとえ水分が補給できたとしても、
塩分が足りていなければ危険な状態を回避できないそうなので注意が必要です。
お茶よりはスポーツドリンクなどを用意した方が良いでしょう。
そしてのどが渇く前にこまめに水分を取ることが熱中症の予防のひとつとなります。
この様に、暑いところに行く際には、事前に準備をしっかりしていくことで
熱中症を防ぐことがある程度はできると思います。
しかし、それでも体調が悪くなってしまった時には、無理せず、
専門家の診断を受けるのが一番の得策だと思います。
暑い夏到来のシーズンですが、熱中症には十分注意して元気に過ごしましょう。