熱中症にならないためにも、発汗以外の方法で体を冷やすこと大切。
スポーツなどで熱をもった部分を冷却するのと同じです。
あなたは、身体を冷やすために保冷剤を使うとき、
身体のどの部分に使いますか?
大多数の方は「おでこ」か「ほっぺ」になると思います。
でもこれって本当に効果あるのでしょうか?
ここにとある実験結果があります。
保冷剤を一定時間、「おでこ」、「首」、「あし」のどこかに当ててみて、
一番涼しくなったという場所の順位は、
3位:あし
→あし「だけ」は冷たいけれども、
とても身体全体が冷えるようにはなりません。
2位:首
→まぁまぁ冷たい。
1位:おでこ
→一番冷たくて気持ちがいいのは「おでこ」という結果になりました。
しかし、ここで大きな問題が!
おでこ(顔)を一時的に急激に冷やすと、脳は、身体全体を「冷やさないようにしなければ」と判断し、
皮膚の表面の血流を減らして、身体の中の熱を逃がさないようにするという働きをしてしまいます。
その結果、身体の内部に熱がこもり、
身体中はぜんぜん熱を逃がさないようにしているので涼しくなっていない!
という結果になってしまうのです。
話はずれますが、では、「発熱時におでこを氷で冷やすのは間違っている?」
という疑問もあるかと思いますが、本来、病気の時というのは体温を上げることで、
病原菌ウィルスをやっつけようとしているので、基本的には体温を下げないほうがいいのです。
おでこの冷却の効果は、主に、「気持ちいい」という快適感を得ることで、
快適に眠れるという目的でお勧めであるのです。
さて、話を戻しますと、結局、総合的に一番冷やすべきポイントは
ズバリ!「首」ということになります。
首には大きな血管があるので、
首を冷やすことにより、身体を効率的に冷やすことができるのです。
ちなみに、
【身体の冷点分布(冷たさを感じやすい部分)と感受性】
は以下の順番
①おでこ
②ほお
③胸
④首
⑤足
⑥すね
暑い夏はどうしても瞬間的に身体を冷やしたくなり、
一番冷たいと感じる「おでこ」に保冷剤を当ててしまいがちですが、
それでは体温が下がらないのは前述のとおりです。
ですので、一時の快楽は ぐっ とこらえて、
「首、わきの下、足の付け根」などを冷やすことで、
結果的には、より涼しい快適感を得ることができるのです。
冷やすコツは、「冷たい!」ではなく、「ひんやりして気持ちいい」です。
冷却スプレーを首の後ろにシュッとかけて、扇子やうちわであおいだり、
水に濡らしたタオルやスカーフを首に巻いておくだけで簡単に涼しくなることができます。
もう一つ、感覚的に涼しくなる方法としては、部屋に観葉植物を置くのもいいでしょう。
観葉植物には、気持ちをリラックスさせる効果があるので、
同じ室温でも、観葉植物があるだけで1~2度ほどは涼しく感じることがあります。
【注意点】
冷やしすぎや長時間の冷却は逆効果
※凍傷になってしまいますよ!
まとめ
熱中症予防には首などの適度な冷却を!
賢い熱中症対策をして、元気に夏を乗り越えましょう!